激しい見落とし
『平日限定、こんなサービスがついてこんなにお得ですよ』
関西エリアのホテル宿泊プランのチラシが新聞の折り込みに入っていました。
B男くんが見つけて行ってみようと言いました。
9月に病気をして一応治ったものの、やはりどことなく不調は残っていて、それは完治までまだしばらくはかかりそうです。
遠出は気が進まないようですが、関西エリアならいざとなれば帰って来られると言う安心感があり、琵琶湖畔のホテルを予約しました。
朝晩食事付き、夜はバイキングでカニの食べ放題が付いています。
その日はふたりとも夕方まで仕事をしたあと合流、チェックイン後、食事会場へいそいそと向かいました。
「わたし、お昼はコンビニの納豆巻きとドーナツだけにしといた」
「僕なんかおにぎり1個と味噌汁だけやで」
お互い、このカニ食べ放題にかける情熱の熱さが伺えます。
当然、ウエストがゆるめのものを着て行きました。
ローストビーフ、握り寿司、変わった名前のパスタ・・・おいしそうだけどこんなものでお腹を満たしたらあかんあかん。
「え~っとカニは?」
「わからん、どこにあるんやろ」
何か所かに分かれたお料理ブースのどこにもカニがない、そしてお客さんのどなたのお皿にもカニなど乗っていない。
食事の会場を間違えたか?
そもそもホテルを間違えたか?
わたしはこっそり部屋に戻り持参したチラシを持って戻りました。
ふたりで見てみたら、全面に大きくカニの写真が載っていて食べ放題の文字が踊っています。
「あ、なんだこれ」
その写真の隅っこに小さく『カニの食べ放題は12月26日からです』
と書いてあったのです。
ぷっ!!!
吹き出しました。
来週からやん。
ホテルの人に聞かないでよかった。
こうして肩のチカラの抜けたわたしたちは、ゆっくりお料理と夜景を味わいリベンジを誓ったのでした。
翌朝、この冬一番の冷え込みと言われた日、滋賀と京都の府県境の比良山系には雪が積もっていました。
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