のせる・かぶる・・・展示会
芸術の秋ですが、そんな高尚な展示会に行ったわけではありません。
ウィッグの展示販売会に行ったのです。
職場の同僚のHさんは白髪の生え際が目立ってきたこと、年々髪の密度が薄くなってきたことをとても気にしています。
わたしはまだ薄毛とまではいきませんが、白髪がすごい。
染めても染めても1ヶ月持たなくて、3週間もすぎると分け目がはっきりと白くなってくるのです。
いつもふたりで
「目立つやろ?」
「すごく気になるわ」
などと嘆いています。
そんな折り新聞に、ウィッグの出張展示販売会が近くであると折込チラシが入っていたのです。
わたしたちが気になるのは、白髪や薄毛が目立つ部分にだけ乗せる部分ウィッグ、チラシでは9,800円、19,800円となっています。
ふたりで行ってみました。
最初、席につくなりお試しにふんわり乗せてもらったのが、あれまあ・・・
自分の髪質、髪色と寸分変わらなくて、手ぐしで撫でてみると軽くて自然にす〜っと馴染みます。
感動です。
もちろん分け目の白い部分はすっかり隠れて目を凝らしてもわかりません。
Hさんの分け目も薄毛も全くわからない。
地肌のような網目が見えますが、それが人工のものだとは気がつかない仕上がりです。
「これはこのチラシの中のどれですか?」
と聞くと
「これは載ってません」
「おいくらですか?」
「〇十万円です」
電動アシスト自転車が2台買えるくらいのお値段です。
有名なメーカーだとその2.5倍するそうです。
「月に1回の毛染めが2ヶ月に1回で済みますよ」
たしかに・・・
「でもちょっと手が出ないです」
と言うと、担当者は奥へ引っ込んで違うのを持ってきました。
それもすんなり馴染んでいい感じです、最初の半額くらい。
「うーん、ちょっとねえ」
担当者が次に持ってきたのは7万円。
最初のに比べると材質や耐久性でやや落ちますが、それでも自然に分け目が隠れています。
さらに4万円のも試着してみました。
見た目、少し違和感。
わたしは7万円ので悩んでいました。
実は・・・
ここへ来る前にHさんと、少しでも似合わないとか変だとか思ったらその場で正直に言い合いっこしようと約束していました。
そして、初めての展示会なんだから、即決しないで様子を見るくらいにしておこう、とも相談していました。
わたしの7万円にHさんは首を縦に振ってはくれませんでした。
そしてHさんも7万円で悩んでいましたが、この日はやめておくと言いました。
帰りの車の中で、最初の試着で感動したので、後はよく覚えてないけど、やっぱり欲しいなぁ。
デパートに常設されてる売り場があるからそこも見に行ってみよう、と気持ちを落ち着かせました。
あれから数日経ちますが、ふたりとも最初の感動が忘れられずにいます。
つづく・・・
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