『金と銀』ふたたび
「今日の服はこぉとだすやろか、職場のみなさんきれいにしてきやはりますよって、なんや気ずつのうおますわ」
「は?何言うてんねん、早よう行かな遅刻するで」
「へえ、ほな行て参じます」
『あきない世傳金と銀』全13巻プラス特別編2巻、1ヶ月足らずで読み終えました。
読書にこんなに没頭したのは珍しいことです。
『あきない世傳』の意味は、特別編のラストでやっと出てきます、なぁるほど・・・ってことでした。
わたしは今、天満の呉服商五鈴屋の世界にどっぷり、五鈴屋で女衆(おなごし)として働きたいくらいです。
なのでこんな話し方をしてB男くんに呆れられています。
話は変わりますが映画『鬼平犯科帳・血闘』を観てきました。
映画の中、町の呉服屋さんの暖簾に『呉服太物商』と染め抜かれているのを見つけて
「呉服って言うのは絹で、太物と言うのは木綿のこと、ここは両方扱う店やで」
と隣のB男くんに教えてあげたくなったり、簪(かんざし)の片方が耳掻きになっているのを見つけては密かに
「紅屋さんの商品やな」
と思ったりしてひとりウケていました。
さらに
「そやさかい女衆は口入屋より身内の親戚やら知り合いやらから雇わなあかんっちゅうことや」
「あの女帯の結び方はお竹どんが指南した角出し結びやおまへんか」
もう、ストーリーそっちのけでした。
あ、いやいや、ストーリーも大変おもしろかったです。
北村有起哉さんが、どうしようもない悪いヤツを好演していました。
「幸四郎はん、お父さんを超えられるようせいだい精進しなはれや」
まだ言うてるわ、あっはは。
*画像は映画のHPからお借りしました。
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