石山寺
週末、帰省していたう~じんの希望で大津市にある石山寺へ行って来ました。
平安時代、京の都に住む貴族たちの間では石山寺詣でが人気でした。
琵琶湖のほとり、小高い山の上に建つ風光明媚な名刹は特に女性貴族の参拝が多く、中でも女流作家の藤原道綱の母が『蜻蛉(かげろう)日記』、紫式部が『源氏物語』の発想をこの寺で得たとされています。
菅原道綱の母とは寧子(やすこ)と言って大変な美人で教養のある女性、大河ドラマ『光る君へ』で財前直見さんが演じています。
夫は右大臣藤原兼家、段田康則さんです。
だれもがうらやむ高貴な男性に嫁ぎ華やかな生活を送っているものと思われたもののそこは正妻ではなく、実際の生活は貴族に嫁いだゆえの嘆きや苦悩の毎日で、その様子をはかなく弱く美しい蜻蛉に例えて執筆したそうです。
百人一首に『歎きつつ孤りぬる夜の明くるまはいかに久しきものとかは知る』という歌が選ばれていますが、詠み人は『右大将道綱の母』とだけです。
ただ今寧子は息子の道綱を出世させて欲しいと盛んに夫に訴えていますが、これからのドラマで寧子のはかない生活が描かれるのでしょうか?
左が右大臣藤原兼家、真ん中が左大臣源雅信、左大臣の方が格上です。
ドラマではもう少し先ですが、右大臣家の三男坊道長(柄本佑)と左大臣家の箱入り娘倫子(黒木華)は結婚します。
この時代、婿入り婚が主流ですから、左大臣家に婿入りした道長にとってはビッグチャンス、大出世の兆しです。
さて、ドラマの話は置いといて・・・
小雨の降る寒い日でしたが、山門前は大勢の観光客でにぎわっていました。
ここは何回か来たことがありますが、これほど多くの参拝客を見るのは初めてです。
おそるべし大河ドラマ人気。
わたしたちはお寺の参拝とNHK大河ドラマ館のセット券を購入、まずは大河ドラマ館から・・・
ドラマ館ですから歴史的な展示はありません。
ドラマで使われた衣装や登場人物の紹介、吉高由里子のインタビューやサイン色紙などが展示されています。
人物相関図があり、登場人物の説明に「〇〇と結婚する」とか「不幸な目にあう」などとネタバレしていました。
さて、気を取り直して参拝しましょう。
石山寺はその名のとおり硅灰石という固い岩でできた山の上に本堂があり、山全体が寺院の敷地です。
石段を上がるとで~んと大きな岩。
紫式部が源氏物語を執筆したと伝わる本堂の片隅の小部屋。
月見亭
崖に突き出すような建物、ここからの琵琶湖、月の眺めはとても美しいらしいです。
ここは花の寺とも言われ年中お花が咲いていることでも有名です。
3か所ある梅園には紅白の花が咲いていましたが、少し早いようでした。
寒い。
この先には豊浄殿という展示収蔵施設があり、普段から紫式部展が開催されていて、以前秋の展示会の開期中に来たときは平安絵巻の見事な絵画を観たことがあります。
あれ?
閉館期でした。
収納品を貸し出しているのでしょうか?
とにかく開期は毎年春と秋のみ、今年は夏にも展示をするようですが残念でした。
さ~っと巡って紫式部像です。
ドラマで取り上げなければ興味もわかない寺院でしょうが、今回参拝できてよかったね、う~じん。
この後は、京阪電車石山寺駅まで歩いてみました。
途中の郵便局、乗っかっていますね。
石山寺駅にはちょうどラッピング電車がとまっていました。
ドラマに合わせて駅の手すりも紫色に塗り替えられました。
う~じんにとっては馴染み深く懐かしい駅です。
JRも『光る君へ』ラッピング電車を運行しているようですが、わたしはまだ出会ったことがありません。
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