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2023年5月17日 (水)

明治天皇伏見桃山陵詣で

新型コロナの感染症の位置づけが5類に移行したとたん、いやその前のマスクの扱いが個人の判断にゆだねられたころからすでに、観光地にはたくさんの人がお出かけし、ニュースで見るGW中の経済効果たるや、コロナ以前にほぼ戻ったと言えそうです。

コロナ感染予防に関しては、慎重に慎重を重ねていたBちゃんとやっと遠足に出かけました。

幕末の最後の天皇である孝明天皇は、徳川家最後の将軍となる徳川慶喜に将軍宣下を行い、将軍の後ろ盾として尊王攘夷を推し進めた人でした。
しかし、将軍宣下のわずか20日後、突如として崩御されます。
病死との発表ですが、あまりの突然の死に毒殺説が流れました。

それはさておき、孝明天皇はこのとき35歳、跡を継いで天皇になられたのはわずか14歳の睦仁親王、のちの明治天皇です。

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この人は京都御所で生まれ、女官に囲まれて大事に育てられてきたところ、父の急逝でいきなり表舞台に立たされ明治政府を樹立します。
生活の場は、それまで慣れ親しんだ京都から江戸改め東京となった千代田城へ移され、精力的に日本の近代化を進め、名君と言われました。

前置きが長くなりましたが、今回の遠足の目的地はその明治天皇伏見桃山陵です。
「ふしみのももやまのみささぎ」と読みます。
明治天皇陵に関しては東京の明治神宮がありますが、京都に埋葬してほしいとの遺言に基づき、こちらに棺が祀られているそうです。

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広大な森です。
手付かずの森の中、とてもきれいな空気を吸って、名も知らない小さな花を眺めながら歩きました。

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この階段は有名な230段。
教育勅語を出されたのが明治23年10月なので、23×10で230段、23段ごとに少し平らなスペースがあり小休止にちょうどいい段数です。
それでもしんどい、ひぃひぃはぁはぁでした。
階段の下に立つと、グッと迫ってくる圧倒的な風景、写真で見るより荘厳です。
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御陵に近づけるのはここまで。
鳥居の奥に上円下方墳という形のこんもりとしたお墓が見えます。

少し離れた隣には、皇后陛下だった昭憲皇太后のお墓もあります。
社会福祉や女子教育に尽力し、日本赤十字社を設立した方です。

御陵の森から出てみたら、電車の駅ひとつ先に出ました。

孝明天皇、明治天皇にまつわるエピソードなど、幕末好きのわたしらは話題に事欠きません。
Bちゃんが読んだという明治神宮造営に関する小説『落陽』、わたしもぜひ読みたいと思いました。
とにもかくにもこうして気軽にお出かけできる日が戻ってきたことが一番嬉しいことでした。

 

 

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