母の様子
法事の日、母の着替えや持ち物の準備を手伝おうと思い、少し早めに実家へ行ってみたら、前日から帰ってきていた姪、母にとっては孫娘がすでに気を配ってくれていて、母は着替えを済ませ待っていました。
レースのショールを黒いブローチで留めてなかなかのおしゃれさん、『出発は9時30分』と書いたメモを持って。
開口一番
「まだお迎えに来てくれへんのやわ」
え?
わたしが来ましたよ。
忘れてないですよ。
うちの車で行きましょか。
・・・と言いかけて気が付きました。
違いました。
母は、あの世から父が迎えに来てくれないと訴えているのでした。
「まだこの世でせんならんことがあるから、おじいちゃんはお迎えに来てくれへんのんと違う?」
補聴器をつけていないので、わたしの話は聞こえてない様子。
父は、亡くなる少し前にあねこの結婚が決まったことをとても喜んでいました。
残る気がかりと言えば、う~じんの結婚だったと思います。
それを見届けてから来いよ、とあの世で父は言ってるのではないかと思うのですけど。
しかし、日々自分のことで精いっぱいの母にとっては、あまり関心のないことのようでした。
父のお迎えを待っているというわりには、お昼の食事どきに
「冷たいお茶は身体に悪い」
と言って、熱いお茶を淹れていました。
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