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2020年5月27日 (水)

『サンドラの週末』に心打たれる

体調不良から休職をしていたが、ようやく復職できることになった矢先の金曜日に、上司から解雇を言い渡されたサンドラ。
解雇を免れる方法は、16人の同僚のうち過半数が自らのボーナスを諦めること。
ボーナスをとるか、サンドラをとるか、月曜日の投票に向け、サンドラは家族に支えられながら週末の二日間、同僚たちを説得に回る。

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ある者は、サンドラ同様に妻が失業し、そのボーナスがなければ自分たちも生活ができない、と言う。
ある者は仕事で得る賃金だけでは足らず、休日さえも別の仕事をしていた。
ある者はサンドラを裏切るような形になっていたことに罪悪感を持っていた。
ある者は家族とサンドラの間に挟まれ、悩んでいた。

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「ボーナスを諦めてほしい」と口にすることは簡単ではない。
まして、休職していたあとの後ろめたさもある。
そして、そこまでして会社に残れたところで仕事を続けられるのか、と苦しむサンドラ。
愛とかすかな希望を抱いて、彼女の長い週末が始まる。
ーYahoo!映画よりー

最初、ドキュメンタリー映画かと思いました。
化粧っ気のないサンドラが、精神安定剤と思われる薬を飲みながら、汗と涙にまみれて同僚の家を回る。
言い出しにくい話をとつとつと切り出す。
淡々とした画面には余計な編集や音楽もなし、ただただサンドラがバスに乗り、歩き、同僚を説得していく。
夫のマニュは、精神的な病気から立ち直ったサンドラに自信を持って欲しいとの思いから、あきらめてはダメだと強く励ますのだけれど、サンドラは自分の存在価値に疑問を持ち泣き崩れる。

見ていてとても切ない。
わたしには真似できないと何度も思ってしまう。
ズタボロのサンドラの姿が、昨今のコロナ禍で失業した人や収入が途絶えた人の姿とかぶり、同僚たちが「きみのせいじゃない」という言葉がとても重く感じられて、他人事とは思えない。

月曜日の投票の結果はあえて書きません。
その結果、社長の提案にサンドラがとった対応もここでは秘密にしておきます。
サンドラが週末の2日間に手に入れたものは、病気に打ち勝った精神力や孤独感からの脱出、そして何より夫の愛と人の情だったんですね。
重く苦しいストーリーなのに、最後にサンドラが力強く歩く様子に心打たれてボロ泣きしてしまいました。

2014年のベルギーフランスイタリアの合作映画で、AmazonPimeVideo(有料)やU-nextでも観られます。
主演のマリオン・コティヤールはアカデミー賞主演女優賞にノミネートされました。
こんな綺麗な女優さんなんですね。

Marion_cotillard_cabourg_2017

 

 

 

 

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