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2020年2月29日 (土)

雨の日はおうちで映画

ここにきて寒い日が続いています。
今日は冷たい雨が降る真冬のようなお天気、こんな日は家事をサボってこたつの部屋で映画鑑賞ですね。

映画『パラサイト』で姿かたちを変えてもついてまわる“臭い”を表現してくれたソン・ガンホ氏、刑事をやってもスパイをやっても理髪師をやっても、なにかしら臭わせてくれます。

懐かしい『JSA』を観てみました。

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南北の共同警備区域(Joint Security Area・JSA)で起こった銃撃事件の裏にある南北兵士の友情と分断の悲劇を描いたもの。

北の兵士ソン・ガンホ氏はこの映画公開時には33歳、撮影時には30歳を少し超えたくらいでしょうか、若い南の兵士を演じるイ・ビョンホン氏より3歳年上なだけなのね。
とにかく北のソン・ガンホ兵士のフェロモンがぷんぷん臭っています。
役に徹するというより、ホンモノにしか見えません。
この映画、何度見ても惹きつけられます。

『パラサイト』で、富豪の苦労知らずの奥様を演じたチョ・ヨジョンさんは『情愛中毒』でも空気の読めないお気楽な奥様を演じています。
ベトナム戦争終盤期、軍の官舎で隣り合う上官と部下の妻が恋に落ちてやがて迎える悲劇的な結末。

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夫が隣の奥さんと情事にふけっているのを知らないお気楽なチョ・ヨジョン奥様は、最後かなりかわいそうなことになります。
せっかく待望の赤ちゃんを授かったのに、夫は・・・

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そういえば『パラサイト』でも、富豪のIT社長はソン・ガンホ運転手から「旦那様はきれいな奥様と仲がよろしくてお幸せですよね」みたいに言われて「お幸せ・・・か」と自虐的に笑うシーンがありましたが、あれは家事が苦手な嫁に思いが至っているのではなく、ヤツはいますね、オンナ。

さて『情愛中毒』は、ソン・スンホンがめちゃくちゃエロティックな演技をやってるんですよ。
自慢の大胸筋や上腕二頭筋を見せ付けてくれるんですねぇ。
大事なシーンはボカシだらけという残念な映像ですが、充分楽しめます。

不倫つながりでは『男と女』
『コーヒープリンス1号店』から約10年、『トッケビ』でコン・ユ熱再燃のわたしはコン・ユ作品を連続見しています。
その中でも『男と女』はコン・ユくんと大好きな女優のチョン・ドヨンさんがフィンランドで出会って恋に落ちるというすてきな展開です。

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出会ったその日に男女の関係になり、その後のコン・ユくんはちょっとストーカー気味で、ドヨンさんを困らせます。
それぞれの家庭の抱える事情が切ない。
しかし、なぜか清潔感のある不倫なんですねぇ。
そしてラストシーンはドヨンさんの独壇場、哀しく美しい結末にほっこりします。

タダで見ている映画ばかりですから少し古いですが、どれも見ごたえのあるもの、おすすめです。

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2020年2月24日 (月)

アワビとウニの乗ったお粥

新型肺炎の流行は全く収まる気配がなく、そしてそれは日本だけでなく、連日国内外での感染者数の報告に驚くばかりです。

こうなるといかに海外旅行好きのわたしでも二の足を踏むどころか、まったく食指が動きません。
ああ、韓国に行きたいなぁ。
ああ、美味しいもの食べに行きたいなぁ。
・・・との思いは、映画『パラサイト』を観てからより一層強くなるばかり。
あねこも同じ思いらしく、日本で本格的な韓国料理を食べようと誘ってくれたので、ほいほいっと乗っかりました。

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『パラサイト』ポスター風にしてみた。

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大阪メトロ御堂筋線の本町駅近くにある『韓味一朴邸(かんみいちぱくてい』は、宮廷料理風のコース料理のみ。
他にも福島と東京の恵比寿にカジュアルな姉妹店があり、福島店はミシュランガイドに掲載されたそうです。

韓国料理が初めてのB男くんにはまずHITEビールを飲んでもらいました。
わたしは生マッコリ、ほどよい発酵で酸っぱさがなくすっきりと飲みやすい。
アイスクーラースリーブという冷たい筒のようなものをかぶせてくれたので、最後まで冷たいままいただけました。
こんなグラスで飲むんですよ、陶器の鉢から柄杓で汲むんじゃないんですよ。

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おっと、いきなりアワビ粥で驚かせてしまいました。
この分厚いアワビ、そしてアワビの下にはこっそりと生ウニが・・・
甘い。
これはもうアワビ粥の範ちゅうを超えています。

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前菜は、全部で10数皿出たように思います。
ダイエット中のB男くんは野菜が多くて喜び、身体に良さそうな高麗人参の刺身に驚き、そのうち上記のアワビ粥やワタリガニのケジャンや生タコの踊り食いが出てくると、
「こんなに食べられへん」
と嬉しい弱音を吐いていました。

韓国でよく言われる「お膳の足が折れそうな」品数と、日本人の味覚に配慮した繊細な味付けで圧倒されます。
これしきのことで驚いていてはいけませんで、B男くん。

焼肉は豚と佐賀牛のロースでとにかく量が多い。
しかし、やわらかくて味付けが控えめなのでパクパク行けました。

そしてこの店ご自慢の参鶏湯。
韓国ではお客が好きに塩を足したりキムチを乗せたりできるように薄味のものが多いようですが、朴邸ではいいおだしで味付けされていて、ほろほろに煮込まれた鶏を店員さんがほぐしてくれます。
このお店の店員さん方、みなさん礼儀正しい中にも気さくな感じがとても心地よく、店長さんに至ってはおいしいチャプチェのつくり方を伝授してくれるというサービス付きでした。

ああ、おいしかった。
お土産に自家製の韓国のりの佃煮がついていて、これまたごはんがなんぼでもイケるというダイエッター泣かせの逸品。

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少しお高くて、そうそう行けるようなお店ではないですが、大満足の満腹で、帰りは地下鉄に乗らず梅田までぶらぶら歩きました。
それにしても駅もデパートも人が少なくて、これほんまに梅田?というシーンにたびたび出会ったことは驚きでした。

 

 

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2020年2月15日 (土)

『パラサイト 半地下の家族』を楽しむ

「地面と同じ高さに窓がある家、普通にあるんか?」
とはB男くんの感想。
ありますとも!
初めてドラマで見たのは『真実』

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チェ・ジウちゃんが国会議員の運転手の娘で、一家は議員の豪邸の半地下に暮らしていました。
大きな門扉の横にある通用門みたいな門から出入りして、建物の横手に回り込んだあたりが入口だったように記憶しています。
この議員の娘というのが勉強ができなくて、優秀なジウちゃんは大学受験の替え玉を引き受けることに、その後、議員の娘が起こした交通事故の替え玉にまでさせられてしまうという、なんともやるせないドラマでしたっけ・・・。

「建築基準法的にはどうもないのか?」
北の脅威への対策として政府が奨励したこともあり、半地下や地下室は普通に存在しているようです。
ほかに屋根部屋というものもあります。
梨花洞の駱山公園から見た景色には、建物の外階段から上がっていく屋上に設えた屋根部屋がたくさん見られました。(2014.7)

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この屋根部屋もいろんなドラマで登場しました。
陽当り、風通しがよい屋根部屋の方が人気で、半地下は薄暗く湿気が多くてより低所得者向けのようです。

さて、映画『パラサイト 半地下の家族』は、いろんな面でとってもおもしろかったです。

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左下は誰の足なんだと物議をかもしているポスター。

大筋では貧富の差の遠慮ない描き方になるんでしょうが、そのテーマに限って言えばこれまでにもドラマや映画で見たことがあり、大方はシリアスに描かれていて、韓流好きならある程度の基礎知識を持っています。
しかしこの映画の興味深いところは、埋めようのない格差社会をどこかおちょくった、といえば失礼な言い方ですが、コメディっぽく表現しているところです。

一例をあげると、豪邸に住む奥様は家族を疑うことなど知らず、使用人の言うことも簡単に信じこみ、結果どんどん危険分子を近づけてしまう、その経過が滑稽で、観る者は重大な結果につながることを楽しんでしまうんですねぇ。

『殺人の追憶』でポン・ジュノ監督作品に初めて出会ったとき、恐ろしいテーマと画面を見せられながらも、なんて世の中をおちょくった描き方なんだろうと思った記憶が、パラサイトでよみがえりました。
そういえば・・・
『殺人の追憶』のパク・ヘイルと『パラサイト』のチェ・ウシク、ときどき見せる感情の抜けたような表情に共通点を見出してしまい、それが却って怖く感じる、まさに術中にはまってしまうわけです。  

ポン・ジュノ作品では常連のソン・ガンホ、安定の“臭う”演技も見もの、展開が読めなくて驚きの連続なのも見もの。
とにかくおもしろい、そして怖い『パラサイト 半地下の家族』まだの方はぜひ観てください、おすすめです。

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2020年2月10日 (月)

微妙と言われた映画『キャッツ』だが・・・

日本公開前から
『微妙』
『駄作』
『世界中に吹き荒れる困惑と反発の嵐』
などと酷評された映画版『キャッツ』、およそミュージカルに興味のないB男くんが観に行こうというもので、ちょっと渋々出かけました。

『キャッツ』は3年ほど前に劇団四季の舞台を観ています。
そのときに、ストーリーを追いすぎると全体の良さがわからない、歌とダンスのパフォーマンスを楽しむことが一番、との感想を持ちましたが今回の映画でその思いはより一層強くなりました。

ストーリーを平たく言えば、生まれ変われる1匹の猫が選ばれる話(原作者の方、こんな稚拙な解釈でごめんなさい、でも大方の見方はこんな感じだと思います)です。

テイラースイフトはどんな登場の仕方をするのか、マジカルミスターミストフェリーズの30回転はあるのか(劇団四季の舞台ではこれが見どころのひとつ)など、わたしの中での期待はありました。

ともあれ始まると、最初のうちは・・・

人間が猫に扮するのですから見た目が怖い、かつCG加工されていてもっと気持ち悪く、近づいてしげしげと眺めたくなる・・・んですねぇ。
顔と首の境目はどうなっているんだろう、感情とともに耳が動いているのはどういう仕掛け?など、すぐに引き込まれました。
しかし、主役の猫のダンスがいい、裕福な家庭で飼われていて捨てられた猫の上品さが溢れたダンスは、若々しくしなやかでとてもきれい。

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ね、ちょっと気持ち悪いでっしゃろ?
この女優さん、英国ロイヤルバレエ団の主役級なんですって、どうりでダンスがバレエでした。

テイラースイフトの歌とダンスはすごい安定感があり、貫禄でした。
猫なのにグラマラス。

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マジシャンのミスターミストフェリーズは30回転こそなかったけれど、映画ならではの大掛かりなマジックを見せてくれました。

この映画一番の歌『メモリー』は、力強かった。
わたしはもう少し澄んだ声が好きでしたが。

ともあれ、途中から熟睡するB男くんの隣でわたしはけっこう楽しみました。
そして最後まで、顔と額や首との境目はどうなっているんだろうとの興味が尽きませんでした。

 

 

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2020年2月 5日 (水)

1日3千円生活に終わりを告げる

もう30年以上も続いていた『1日3千円生活』はその後も続き、やがてB男くんが定年退職して夫婦ふたり暮らしになったころから1日2千円生活になり、つつましく暮らしながらせっせとへそくりに励んできましたが・・・

♫20日30日5%OFF・・・というCMに心を動かされたものの、しかし頑固に現金主義を守り、スーパーのキャンペーンの「今なら当日から使える商品券1,000円をプレゼントしま~す」という誘いにも乗らないできました。

しかし、所得税が8%から10%になったってたった2%のことじゃないかと思っていたのが、実際に10%になるとお財布から出ていくお金が多いように感じ始めていました。

近所のスーパーでは、クレジットカード払いで毎日3%off、土曜日は5%offとうたっています。
わたしが日々のお買い物で使う金額を年間に換算すると、約2~3万円ほど得をするって計算らしいです。

1日2千円生活で節約は身に付いたし、現金を持ち歩くのも危険だし・・・ってことでついにクレジットカードを持つことにしました。
といっても、すでにクレジットカードは複数持っていますので、今回は常にお買い物をするスーパーだけで使う特典付きのクレジットカードです。

さっそく、何回か使ってみましたが、いくら使っているのかさっぱり感覚がありません。
そしてお財布の中にいくら入っているのか把握できておらず、カバンにお財布が入っていることさえ忘れそうなくらいだから、落としたり盗まれたりしても被害金額が申告できないと思います。

月が変わると請求金額のお知らせが来ます。
楽しみなような怖いような、複雑な気分です。
そして、使い過ぎるようならまた1日2千円生活に戻ったらいいや、と思っていましたが、こんな便利な生活からはもう戻れないと思います。

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2020年2月 1日 (土)

熊野筆

広島県安芸郡熊野町は江戸時代から筆の生産が盛んで、愛知県の豊橋筆、奈良県の奈良筆、広島県の川尻筆とともに筆の4大生産地です。
近年の化粧筆の流行で、高級ブランド化した熊野筆は全国の8割、川尻筆と合わせると広島県が9割の国内シェアを誇っているそうです。

今から6年ほど前、う~じんが仕事で広島へ行ったときに母の日のプレゼントとして買ってきてくれた熊野筆の洗顔ブラシ、大事に大事に使っていました。

しかし、真ん中の部分がちびてしまい、当初のフカフカ感はなくなり、どちらかというとチクチクして肌に悪いと思える状態になり果てていました。

ほかにも洗顔ブラシはいろいろ売っているけど、う~じんからプレゼントされたということに意味があり、捨てられなかったんですねぇ。

ネットでも売ってはいるんですが、熊野筆の本場で手に取ってあまたの商品と見比べて買いたいもの、今回の広島旅行でぜひ手に入れたいと思っていました。

広島駅のビルで売っていることを確認済み。
1件目のセレクトショップでは扱っていませんでしたが、店員さんがほかのお店にあることを調べてくれて、そちらで手に入れることができました。

載せるのが恥ずかしくなるような写真です。
(左が新品、右が6年間使い込んだもの)
フラワーシリーズという商品ですが、右はまるでやまんばの総毛立ったアタマのようです。

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新しいブラシは泡立ちがとってもよくて、小動物のふわふわした懐に顔をうずめたような気分になります。
さて、これでまた数年はイケるぞ。

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