マルタ島からはイタリアまでのフェリーも出ていて、シチリア島までは1時間45分という近さです。
3日目、わたしたちはゴゾ島とコミノ島巡りの地中海クルーズに出かけました。
心配していたお天気は上々、波に弱いわたしたちでも乗り切れそうな穏やかな海です。
船内でランチができるプランもありましたが、わたしたちはランチなしのコースを選んだので、サンドイッチとりんごを持ち込みました。
船内ではビールやワインなどの飲み物は無料です、うれしい。
スリーマハーバーから2時間くらいで、ゴゾ島に到着。
マルタ島ほどのおしゃれ感はなく、素朴な漁師の港って感じの風景が広がります。
その後は、島の中の名所を巡るバスに乗るはずでしたが、先に下船した人から順に大型観光バス2台に乗り込んだら、乗れない人が残されました、なんという段取りの悪さ。
わたしたちも乗りそびれ、残留組に・・・。
そしたら残留組の女性がひとり、運転手に猛烈に抗議しました。
運転手は最初、頑張ってお客に説明していましたが、女性が
「そんなジョークで笑えないわよ」
と怒り出すと、運転手はチケット売りのおばちゃんを大声で呼びました。
「ターニャ、ターニャ、まだ乗れない人が残っているぜ」
そういうと非情にも大型バス2台は出発してしまいました。
そこへ、ターニャ登場。
ターニャはさっさと乗れない人の数を数え、どこかへ電話して中型のバスを2台回してもらい、トイレに行きたいと言うお年寄りにトイレを案内し、無事に全員を乗せて送り出してくれました。
わたしとあねこはこのおばちゃんのことを
『仕切りのターニャ』
と呼ぶことにしました。
ターニャは朝からツナの缶詰工場でひと働き、昼間は港でバスやフェリーのチケットを売り、夜は夜で漁師相手の居酒屋で料理を作って7人のこどもを育てている(妄想です)とにかくタフで頼りになるおばちゃんでした。
さて、前置きが長くなりましたが、ゴゾ島ではさらっと観光を済ませ・・・
説明がないので何を見ているのかさっぱりわからない遺跡
同上
ここでまたちょっとした出来事が・・・
わたしたちの乗った中型バスの運転手の運転がとっても荒くて、飛ばす、揺れる、狭い路地を曲がろうとして失敗する、ということで次の名所で観光を終えて戻ったとき、大型バスに乗り換える人が続出、わたしとあねこもインド人の女性の後について大型バスに乗り換えたのです。
すると、時間ぎりぎりに大型バスへ戻ってきた人が
「あれ?席がない」
と言うと、その奥さんらしい人がインド人とわたしたちのそばに来て
「そうよ、席はもうない、I don't know why」
と大きな声で言ったのです。
感じ悪いわ、だいたい港でフェリーから降りたとき、われ先に大型バスへ乗り込んだくせに。
インド人、知らん顔、わたしたちもランチのサンドイッチを食べながら穏やかに過ごしていました。
もうお昼を回っていましたが、どこにもランチのできるお店がないことが、みなさんのイライラを募らせたのかもしれません。
日本のガイドブックには、ランチを持っていくことをお勧めしますって書いてあったもんね。
次の名所では、みんなとっても早めにバスへ戻ってきました。
最初のうち、「ここでは20分の休憩」とか言われても、なかなか揃わなかったのに、最後の方ではみんなさっさと戻って席についていました。
運転手は時間が来たら出発します、シビアです。
さて、本日のメインのコミノ島へとまたまたフェリーで向かいました。
場所によって海の色が違います。
だんだん透明感が増していきます。
魚がいっぱい泳いでいます。
到着、高台に上がってみました。
空に浮かぶように見える舟、とはいきませんでしたが、このブルーラグーンを見るために「来てよかったなぁ」とつくづく思いました。
パイナップルのカクテルは、中の果実をくりぬいてリキュールの原液を流し込んでいました、一口飲んだ人、むせてびっくりぽん。
この島ではわたしたちのツアーの滞在時間はわずか1時間ちょっとでしたが、たくさんの人が海に入ったり甲羅干しをしたり・・・
わたしたちは丘の上で、フィッシュ&チップス&ビールでひと休み。
陽射しは少し暑いけど、海からのいい風が吹く気持ちのいい午後でした。
マルタ島に戻ったらこの日はお魚が食べたくて、港のレストランへ向かいました。
お店のおもてのガラスケースの中に本日の魚が並べられ、魚と料理の仕方を選んで注文、本日の魚にはお値段が書いてない、時価ってやつね、どきどき。
一番人気というシーバスをトマト煮込みでお願いしました。
シーバスとは、日本で言うところのスズキです。
あと、伝統料理のアリオッタという魚介のスープ、お米入りも。
芋とナスの炒め物はサービスです。
魚は半分ずつ切り分けて。
わたしの背景は明るいですが、このときすでに夜の8時ころ、そろそろ日没。
魚はふわふわでやわらかくて、トマトの味はあまりせず、薄めの塩味が魚の風味を引き出していておいしかった。
アリオッタは濃厚で、硬めのパンとよく合います。
お箸がなくてもこのとおり、きれいに食べられました。
心配していたお会計は、ワインとビールも入れて全部で5千円ちょっとくらいでした、ほっ。
お店の前はスピノーラ湾、街灯が灯り出しました。
昼間の温かさがうそのように、朝夕は肌寒くて羽織るものがいります。
ああ、疲れた、長い一日が終わりました。
この日もホテルに帰ったらばたんきゅ~でした。
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