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2018年4月22日 (日)

改宗

B男くんのいとこさんが亡くなられました。

告別式は夫婦で参列することにして、喪服や香典袋の用意をしていると、親戚から連絡がありました。

「キリスト教でやるらしい」

へ?
10年ほど前に亡くなったおばあさんは禅寺でのお葬式でしたけど、いつの間にそういうことになったんですか?

B男くんは喪服を着て、ちょっと考えてから念のため香典袋と数珠を懐に忍ばせました。

田舎のお年寄りの告別式とあって、参列はほぼ老人。
数珠をかけた手を合わせる方も多く、アーメンに戸惑っておられます。
そういうわたしたちも聖歌隊の方々が次々歌う聖歌は知らない曲ばかり、アーメンのタイミングもよくわからないうちに式典は終わりました。

「年忌はあるんやろか」
「仏壇やら墓石はどうするんやろ」

故人は商売人であり市会議員も務めた人ですので顔が広く、周囲への影響も少なくないようで、そこここでお年寄りの遠慮がちなつぶやきが聞こえます。

近年、冠婚葬祭の形は急速に変わりつつあります。
お葬式は家族葬が増え、香典や供花を固辞される方も多く、世間の通念にこだわっていては過ごしにくくなってきています。

牧師さんの話では故人はもう10何年も前に自ら教えを乞い、納得してこの形を選び、遺言にも書いておられたんだそうです。

わたしは、好きな形で送ってもらいたいという故人の気持ちを家族が尊重してあげてよかったなぁと思いました。
B男くんも大きなこだわりはなさそうでしたが、一応現在の意思を確認し合うと、ふたりとも念仏で送ってもらいたいということで一致しました。

それより、親戚の集まりのたびによく似た顔のいとこ同士4人が仲良く集まっていたのに、ひとり欠けてトリオになってしまったことが寂しそうでした。

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