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2017年2月15日 (水)

雪の夜、思い出す童話

先週末、またもや寒波が襲来しました。

先月の大雪では、鳥取県の道路で雪のため立ち往生した車の運転手に、地元の人たちが食料品を差し入れしたり、トイレを貸し出したりしたとニュースになっていました。

えらいなあ。
うちの近くの国道もある時期とても渋滞することがあって、わたしはお茶やおにぎりを売り歩いたら儲かるんじゃないかって考えたことがありましたが、そんな根性が恥ずかしくなるような心温まるニュースでした。

さて、寒い日、しんしんと雪が降り積もる夜に必ず思い出す童話があります。
それは、鈴木三重吉の『少年駅伝夫』と言うお話です。

ざっと紹介すると・・・

昔のスウェーデンの田舎町でのこと、大雪が降る町の移動手段は馬が引くそりのみ。
ある駅で、旅人が次の駅までそりで行きたいと申し出るのだけれど、あいにく駅伝夫はすでにお客を乗せて次の駅まで行っており、大雪のためその日は戻ってこない。
そこで、駅伝夫の幼い息子が操るそりで行くことになった。
こんな幼い子に、と不安に思う旅人だったが、雪の中順調に次の駅を目指して走っていく。 しかし、あと少しのところで道に迷い、その日はそりで一夜を明かすことに。
不安な旅人に指示を出し、手際よく野宿の用意をする少年。
毛皮ですっぽりとそりを覆い、そりに積んでいた干し草で寝床を作ると、着ていた外套を脱いでふたりぴったりと身を寄せ合い眠るというもの。
しんしんと雪が降る中、そりの中は暖かく、旅人と少年駅伝夫はぐっすりと心地よく眠り朝を迎える。

これは小学校の国語の教科書に載っていました。

こどものころから雪の夜には必ずこのお話が浮かんできて、狭くて温かいそりの中で眠るということにとても憧れながら、布団にもぐりこみ眠ったものでした。

半世紀たっても小学校で習ったことを覚えているのって、わたしくらいでしょうか。

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コメント

れいちさん
「少年駅伝夫」、思い出しました。
小学校4年生の教科書だったかな…
その頃の木造の校舎や教室の様子まで目に浮かんできます。

お話の設定がスウェーデンとは驚きです。
子供だった私の中ではスウェーデンは知らない国だったので、ロシアあたりのイメージがありました。
当時の担任が雪深い山形の出身だったので、その話から山形や福島あるいは岩手あたりでもありそうとイメージを膨らませていました。

子供の頃読んだ本の中には、大人がいなくてもたくましく生きる子供がよく描かれていて感心していました。
食べられる植物とかロウソクになる木とか草から靴を編むとか、10歳くらいで知っているってスゴイ!自分はとても一人では生きていけない、こんなことじゃダメだと、にわかに図鑑を持って外に出たこともありました(笑)

今はどんな物語が小学校の教科書に採用されているんでしょうね。

投稿: 秀子 | 2017年2月18日 (土) 08時11分

秀子さん
そちらも小学校の国語の教科書は光村図書でしたか。
わたしは何年生で習ったのか覚えていませんが、算数や社会が大日本出版とか大阪書籍とか教育なんとかってお堅い出版会社名だったのに、国語だけずっと光村図書だったので、なんとなく親しみやすくて覚えているんです。
新学期に教科書をもらうと、真っ先に国語の教科書の文法とかなんとかややこしいページは避けて、物語の部分だけ先に読んだものです。
こども心に、教科書には選りすぐった作品が多いって知っていたんでしょうかね。

さて、少年駅伝夫ですが、なんともこどもの冒険心をそそるお話ですよね。
狭いところが好きなこどもだったわたしはほんとこの状況に憧れたものでした。
このトシになっても忘れられないお話でした。

>こんなことじゃダメだと、にわかに図鑑を持って外に出たこともありました(笑)
なかなかおもしろい少女時代だったのですね。
わたしたちこどものころに出会ってたら、いいお友だちになれたかもしれないですね。

投稿: れいち | 2017年2月18日 (土) 18時47分

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