映画『のぼうの城』
映画『のぼうの城』を見ました。
関ヶ原の戦いの10年前、豊臣秀吉が関東を平定する際、石田三成率いる2万の軍勢にわずか500の兵で忍城にたてこもった成田長親が、奇想天外な作戦で三成側を手こずらせたという実話に基づく物語です。
いやあ、おもしろかったです。
歴史上の有名な武将より、あまり知られていない人物の生涯を知るのは興深いものです。
このとき三成側の側近として登場する長束正家がなんとも悪い。
性格が悪くて、空気が読めなくて、間違った方向に突き進んでしまう。
この人のせいで三成は忍城攻略を失敗したといってもいいくらいに悪く描かれています。
そして、この忍城攻略での失敗がその後の関ヶ原での布陣に影響を与え、三成の命取りになったということです。
さて、県のHPで『まるごと岡山城2012』という城址探索のウォーキングがあると知りました。
岡山城とは近江南部にあった戦国時代の城で、長束正家の居城でした。
なんとタイムリーな!
「ほんまにそんなに悪いお殿さんやったんかいな」
という興味で、B男くんとふたりで参加してきました。
朝から怪しい空模様・・・
やがて暴風雨。
正家は関ヶ原の戦いで負け組の西軍にいたため、やがて捕らえられ切腹させられます。そのとき城も廃城となり、今は石垣を残すのみ。
学芸員のハナシでは・・・
映画に描かれているほど正家は悪い人物ではなかったのではないか、正家の切腹の季節がまさに今ごろ、今日の荒天は正家が怒っているようである
とのことでした。
本丸跡で正家を祀ってある社に手を合わせたころからお天気はますます荒れてきて、参加者一行はまるで落武者のようでした。
B男くんの傘は風に破壊され、わたしも傘の骨が曲がりシャカシャカパンツの膝から下がドボドボ。
山歩きになれている人は、雨対策のリュックカバーやショートスパッツというひざ下丈のカバーなどフル装備で、足取りも軽くヒョヒョイのヒョイと登って行きます。
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コメント
れいちさん
なんとタイムリーな歴史散歩でしょう。
あいにくの雨模様だったのが残念ですが、雨でも中止にはならなかったんです…ね。
ところで、映画公開直前だったのでしょうか、こちらの電車全車両が「のぼうの城」の宣伝一色になっていたことがありました。吊り広告はもちろん、右見ても左見ても「のぼうの城」。それもキャストが演じる人物についてとか、一枚一枚違うもの。読んでたら、思わず乗り越しそうになりました(汗)
あとで知ったのですが、JRが協力していたようです。
お見せしたかったわ。
投稿: 秀子 | 2012年11月13日 (火) 21時35分
そうなんです、タイムリーでした。
というより、教委が映画公開に合わせて企画したみたいです。
この城址はほとんど手つかずで、今後発掘が計画されているそうなんで、ボランティアの募集があったら行きたいくらいです。
怖がりのB男くんはイチ抜け、城あとの発掘なんてとんでもないって言ってました。
>こちらの電車全車両が「のぼうの城」の宣伝一色になっていたことがありました。
あ~ら、すてき。
見たかったです。
長束正家役の平岳大さんは、平幹二朗と佐久間良子さんの息子さんで、お育ちの良さげな風貌です。
嫌な役を熱演していました。
この映画は『水攻め』が大きな見せどころでして、冒頭から水攻めのシーンが出てきます。
それは重要なシーンなのですが、東北の地震と津波に配慮して公開が延びていたそうです。
そんなこんなを考えながら見ると、今も昔も『水』は怖いものだとつくづく思いました。
投稿: れいち | 2012年11月14日 (水) 20時28分