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2010年9月18日 (土)

映画『悪人』-悪人はだれだ!?-

映画『悪人』に関して、ネタばらしてます。
そして、感想は妻夫木くん賛辞にややカタヨッていますのでご注意ください。

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清水祐一は長崎のさびれた漁村で生まれ育った。恋人も友人もなく、一体何が楽しくて生きているのかさえ分からなかった。
彼と出会った馬込光代は妹と二人暮し。アパートと職場の往復だけを繰り返す、退屈でたまらない毎日をおくっていた。
「本気で誰かに出会いたかった」
孤独な魂を抱えた二人は偶然出会い、刹那的な愛に溺れる。
しかし、祐一にはたったひとつ、光代に話していない秘密があった。彼は連日ニュースを賑わせる殺人事件の犯人だった。
ひとつの殺人事件、殺した男と、彼を愛し自首を引き止めた女。引き裂かれた遺族、そして加害者の家族。
様々な視点からの事件の真相・・・一体誰が“悪人”なのか―?

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ネットカフェに2連泊くらいしてそうなこういうオトコ、そこらへんにいるよなぁと思わせる脱力のスタイル

プリン化した金髪にスェット、改造した車を乗り回し、汚れた指で携帯電話を握る祐一。
解体工として黙々とカケヤを振るう毎日、祖母と囲む会話のない食卓・・・ああ、暗い!おまけに職場も家庭もなんとも言えない閉塞感!!

Y
腐ったような瞳でうつむいて歩く背中や髪から、祐一の“今”に何ひとつ明るいものが見えてきません。

M
光代も平凡で単調で、閉塞のカタマリのような暮らし。
深津絵里37歳、けだるく、激しく、ときにあどけなく、役づくりはとことんうまいです。

22

このふたりは被害者とちゃら男。どっちも悪いところがあるが、ちゃら男の悪さには吐き気を催す

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遺族と加害者の家族、樹木希林が素晴らしくよかった。殺害現場の橋の欄干に結びつけたスカーフに、孫への想いと被害者への謝罪が・・・

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重要(?)な小物のイカ刺し、すごい透明感に目がくぎづけになったのはわたしだけ?(わざわざ写真を載せるか!?)

Ymおまけ・・・  

わたしは今まで妻夫木くんの演技をしっかり見たことがなかったのですが、この映画で彼の退廃的な演技に目を見張る思いでした。
ふっとした目つきが可愛らしく見えてしまうのもかえって現実的で、しかしラストの鬼気迫る表情は、愛するものを守るための精一杯の悪人づら、悲しくやるせない仕立てでした。

深津絵里の自然体泣き笑い演技が高評価されたのも、妻夫木くんあってのもの、ふたりの持ち味がうまく融合した秀作でした。

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逃亡中ということもあり、すっぴんに近かった光代の肌は決して美しくなかったけど、出るとこ出たらこんなに光るさすが女優さん。
モントリオール世界映画祭での最優秀女優賞、おめでとうございます。

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コメント

reiさん、こんばんは。

コレね、めっちゃ観たいんだけど、最寄の映画館でやってないんよ~
こないだ「ゲゲゲ~」のあとの番組に、妻夫木くんがゲストで出てて、「悪人」の話いろいろしてましたよ
祐一になりきるために現場に一週間通い詰めたとか・・・今回の役作り、かなり苦労したようですね。
ブッキーと言えば、去年?ハ・ジョンウと共演した映画(なんだっけ?)も面白いみたい。
ブッキーの韓国語とっても上手なんだってね!ってコレも見逃したし~
レンタル出てるかな?)

すごい透明感のイカ刺し・・・楽しみじゃ~~

投稿: のりりょん | 2010年9月18日 (土) 19時16分

れいちさんは最新話題作を外しませんねえ^^
今年は映画館であんまり映画を見ていないかも・・・のあっしです。

深っちゃんの大健闘で随分評判ですよね。
数年前ソウルタワーの「タイフーン」展で、
アルバイトの係員の男子(多分学生さん)に
「日本人ですか?私は、ツマブキさんのファンです」と
声をかけられたことがありました。
こんどうちのドンゴンさんと共演する
オダギリくんといい、
玉木くんといい、なんであんなに韓国や
中華圏で人気なんだろうと思うんですが、
ひとつにはソフトなところ、
おしつけがましくないところ、
オシャレ、そんな地元の俳優さんとの微妙な違いが
あるらしいんですね。

ブッキー・・・わたしけっこうドラマも見てるかも。
深ッちゃんとは「カバチタレ」で共演してましたっけ。
ちゃんと真剣に彼に注目したのは
「ブラックジャックによろしく」でした。
ドラマだと純真ぽい役が多い彼ですが、
「ジョゼと虎と魚たち」ちゅう映画では
けっこう意外なことしてました。(笑)

のりりょんさん、ハ・ジョンウさんとの共演は
「ノーボーイズ・ノークライ」ですよね。
私も見たいです。
最近都内まで出ないと
ほんとうに韓国映画見られなくなりました。

投稿: miyuki | 2010年9月18日 (土) 19時53分

のりりょんさん
この映画の監督さん李相日って『フラガール』の監督さんなんですよ。
人も風景も、ちょっと寂れた感を出すのがうまいなあって思いましたね。

例えば、『下女』のラストシーン、あの人を食ったような終わり方、好き好きあると思いますが、わたしはあまりいただけませんでした。
『グエムル』のように最初からフィクションだと思って見ると、よかったんだか悪かったんだかってラストにもそれなりの理解ができようものですが、シリアスに引き込んでおいて、あんまりじゃん!!って思いましたね。
映画祭では評価が分かれるんじゃないかな、ってえらそうにすみません。

さて、近くで上映予定はないのですか?
おばあちゃんちの近くでも?
映画館で見て欲しいなあ。
灯台と広がる海が、ふたりを解き放しているようで、追い込んでいる、そんな象徴なのですよ。
かなしくもうつくしい・・・じわ~ん。
機会があればぜひ見てください。
イカはねえ・・・
ぷぷぷ
一瞬ですから見逃すかも。
でも出てくる場面は予想できますから。
わたしひとりウケてた。

あ、アリエッティはあかんかった?
わりと周りの評価がよくないんだけど、絶賛しているのはわたしだけ?

投稿: れいち | 2010年9月18日 (土) 20時01分

miyukiさん
でもね、レディースデイの最終上映、がらがらでした。
なんで邦画って、若手人気俳優のものだけ大入になるんでしょう。
若いうちからなんでも見ないともったいないぞ、若者!ってこぶしを突き上げそうになりました。

「妻夫木くんって、ほっぺのキズが気になる」
って、ともだちが言ってましたが、それさえこの映画で気づいたくらい、あまりよく見ていない俳優さんでした。
ほら、しゅっとしたお顔が好きなわたしですから、ふっくらした頬とぽってりした唇、興味なかったんですわ。
しかし、今回ぱんつ一丁シーンあり、あばら骨みえみえの薄い胸板、顔から受けるイメージと全く違うカラダつきでした。
うちら、胸板とかギャランドゥとかにはウルサイじゃないっすか、その点は期待しないでください。
え〇ちしーんもなんらそそられましぇん。

ああ、こういう和風醤油系の身体つきっちゅうもんも、マッチョを見慣れた人たちには新鮮なのかもですね。
もも肉の唐揚げばっかり食べていると、たまにはささ身のポン酢和えなどが食べたくなるように。
玉木くん、オダジョー、確かに>押し付けがましく・・・ないですね、風貌も気持ち的にも。
あとからどんどん若手が育ってきて、人気の頂点にいる時間が短い韓国と違い、落ち着いているかなぁ・・・?

それでは、意外なことをしているという『ジョゼと虎と魚たち』って見てみたくなってきたぞ、うん。
BSあたりでやってそうな感じ。

投稿: れいち | 2010年9月18日 (土) 20時29分

映画の中身よりも、この日記の中身の方が気になる ふじ です。

突然、透明感に溢れたイカの写真が現れ
その後に続く「おまけ」の写真。
この日記の作者は何を訴えようとしているのか・・・

そこの奥さん方
僕に分かるように教えておくれ。

投稿: ふじ | 2010年9月19日 (日) 09時39分

きょうの昼にコチラを覗いたら、じぇったい観るぞ!と思っていた「悪人」のネタばらしということだったので、あわてて午後から観てきました
妻夫木君はウォーターボーイズのときからファン
といっても、そんなには観てないけど。
「69」は良かったです。
それも監督が李相日だったような
ウォーターも69も妻夫木君が上半身裸で全力疾走する姿がべりぃーグッドなんよ

「涙そうそう」のメンバーで「東京フレンドパーク」に出演したとき、長沢まさみちゃんにデレデレだったのが、ちょっとがっかりでした

「悪人」
どの俳優さんも良くて、景色も良くて、音楽がさらに良かったです。さすが久石譲氏です。

投稿: bonn | 2010年9月19日 (日) 21時26分

ふじさん
このイカ、すごいきれいでしょう?
ここに集う皆さんにとってのイカは、邪悪な思考の延長線上にありますが、このイカは何の他意もございません。
ただ、うまそうだ・・・と。
函館のイカ、長崎のイカ、北と南のイカ比べです。

続くシーンの画像は・・・
イカの足が絡まってこんがらがっている図、とでも解釈してください。

ところで、映画はとってもいいんですよ。
ぜひ見てくださいね。

投稿: れいち | 2010年9月20日 (月) 00時06分

bonnちゃん
見たのね見たのね。
な~んか、後味よくないのに、じわじわっときますよね、かなり。
どの人物もほかに生き方があるっしょ?って思うんだけど、やはりああいう生き方しかなかったんだ、と。
風景の撮り方、少しもええかっこしてないし、人物はほら、隣にいるでしょうって自然さだし、やられましたねぇ。
風景と音楽が融合するいい感じは『おくりびと』がとてもよかったけど、こちらもせつなかったっす。

妻ぶっきー、ときどきうちらの話題に上ってたような。
今回、ぶっ飛んで魅せてくれましたね。
演じてないカレも全く知りませんが、そうですか、長澤まさみにでれでれしてたのね?
まあ、かわいい子だししゃーなす。

投稿: れいち | 2010年9月20日 (月) 00時36分

こんにちわ

先週「悪人」を見てきました。

わぁ、私もブッキーは変わったな、と思った口なんで
深津さんには悪いけど彼をえこひいきにするかも、です。

「いか」さぞかし外人には怖いでしょうね

この後に「バイオハザード」なんて見るとかなりツライです(爆)

投稿: あまみつつき | 2010年9月20日 (月) 15時32分

あまみつつきさん
ご覧になられたのね!?
ねえ・・・
妻夫木くんも色々ワルい女に遊ばれたりしたんでしょうか、普段のカレをよく知りませんが、かなり色がついた感じがしましたね。

はっきり行って深っちゃん37歳は、女優として円熟の境地、演じられて当然な気もしますが、ブッキーはかなり頑張ったと思いますよ。

脇役もようござんした。

バイオハザード、シリーズで見ておられるんですか?
予告編をさんざん見たので、わたしはもう満腹です、うっぷ
次はかる~く『大奥』でも見ましょかね。

ところで、関西では立命にソル・ギョング力道山、四条にチャン・ドンゴン大統領と、ったく忙しいったら。
貴重な韓国映画の上映なんで、計画的に見なくっちゃ。

投稿: れいち | 2010年9月20日 (月) 19時00分

「悪人」というタイトルの小説が夕刊で始まったとき、そのタイトルから興味津々で読み始めました。そのうち、忙しくて読み逃してからは、飛び飛びで。
最終回が近づくにつれて、この小説が話題になっていると知りました。

映画のあらすじを読んだら、作者の言わんとしたことはそうだったのかとストンと理解できたような…。小説家の想像力と映画監督の想像力が出会って、また活字と違う世界が生まれたんですね。

それでも、主人公んの男を妻夫木君が演じるとは想像がつきませんでした。

ところでNHKの番組でブッキー171cmと知りました。残念、私的には小柄すぎるわ(って、だれも私の趣味は聞いてないっ

売出し中の頃は、あれこれエピソードを近所で聞きましたが、売れっこ俳優になった今、ブッキーはもう横浜でなく東京に住んでいるんだろうなあ~

投稿: 秀子 | 2010年9月20日 (月) 23時11分

れいちさん、こんばんは。
いつもお世話になります^^
深津絵里さんって、とっても素敵ですよね。
あんまり最近はドラマを観ないんですけど昔、「きらきらひかる」ってドラマでとっても好きになりました。
妻夫木さんは、「天地人」のひとですよね。
すみません、よく知らなくって・・・
樹木希林さんや柄本明さんって、いいですよねぇ。
この映画に出てらっしゃるんですね。知らなかったです。
ちゃら男のひとは「雷桜」という映画で主演されるひとですよね。
そっちは原作がとても良かったんで上映されたら観たいんですけどスクリーンでは時代物って初めてなんです。
れいちさんは邦画の時代物って、どうですか?
最近は邦画も勢いがいいですよね。
邦画はスクリーンでは観ないなんて洋画通でもないくせにそんなとんちんかんなこと言い張っていたら損しちゃいますよね^^;
「大奥」もご覧になるんですか?

投稿: おくさま。 | 2010年9月21日 (火) 22時20分

pigaさん
原作を読んだのですか?
わたしはこれ、読んでないので真っ白な気持ちで映画を見ました。
原作に出てくる人物のそれぞれのキャラを知らないから、すんなり入れましたし。
余談ですけど、『中原の虹』文庫本が出たとMっちさんから教えていただいたので、今日本屋さんへ立ち寄りましたら、『悪人』がかなりのスペースをとっていました。

悪いヤツをあぶり出していく過程、ちょっと宮部みゆきの『理由』を彷彿とさせられましたねぇ。
悪人がたくさん出てきますけど、良心的な人も出てきますよ。
そのうちのひとり、瑛太の実弟は、かなりのイケメンです(お兄ちゃんよりイケてるかも)。

え~?
ブッキー、近所に住んでたの?
そんな、わたしみたいなミーハーは落ち着いて暮らしていられませんわ、きっと。
171cm・・・これも公称だからね、本当はもっ・・・以下自粛

投稿: れいち | 2010年9月21日 (火) 23時23分

おくさま。
いらっしゃいませ~
『きらきらひかる』はわたしも見てました。
法医学教室と鑑識のドラマでしたね。
美人なセンセと刑事ばかり出てきて、「ありえへんし」と思いながらどんどん引き込まれたおもしろいドラマでした。

ちゃら男はわたし昨年飛行機の中で「ホノカアボーイ」ってハワイがとっても素敵に撮ってある作品で初めて出会いました。
演技はまだまだ若々しい感じだけが全面に出てましたけど、なんだかやけに印象に残る子でした。
しかし、こういうひとクセもふたクセもある役の方がぴったりくる俳優さんだと思いましたねぇ。

邦画の時代もの、あまり見ませんが、ネッ友さんに雷蔵フェチな方がおられて、ずいぶん詳しくなりました。

奥様は韓国ドラマや映画もご覧になりますよね。
立命館大学でソル・ギョング祭り(本当はもっとお堅い名前がついているシンポ)があります。

http://ameblo.jp/ricks-filmfestival-vol5/

よろしければチェックしてみてくださいませ。

我が家はちょっとキムチ臭くって、ちょっとえろかったりして、コメントは本記事から脱線しまくりのなんでもありですので、またときどき覗いてくださいね

投稿: れいち | 2010年9月21日 (火) 23時41分

基本、映画は“ドドーン!”“ガガーン!”“バリバリバリッ!!!”、
アクションかパニックかSFか・・
なワタシですが、れいちさんが書かれる感想にはひかれますね。
なるほど・・本当の悪人は誰なのか・・

おっ、原作があるのですねっ!!
まずは読んでみようかな。

投稿: 湖知流 | 2010年9月22日 (水) 09時19分

湖知流さん
なるほどあ~たのお好みは>“ドドーン!”“ガガーン!”“バリバリバリッ!!!”・・・(だんだん文字が大きく太くなる)ですわね(笑)

わたしは車に撥ね飛ばされてもスックと立ちあがるとか、向かってくる車の前で仁王立ちするとかのドンパチ系が苦手ですので、こういうのが好きなB男くんと意見の分かれるところです。
(B男くんはわたしの好きな映画は“まったりしている”と評する)
でも基本、あまり好き嫌いはありません。

湖知流さんは“読”“観”両刀遣いですから、『悪人』もぜひ読んで観てください。
わたし、中国時代物に手をつけてしまって、これが終ったら『悪人』を読んでみたいと思います。
結末を知ってしまっても、経過だけでも充分楽しめそうですから、原作も楽しみです。

投稿: れいち | 2010年9月22日 (水) 23時06分

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