『火天の城』見て安土城へ
1576年。織田信長は、その天下統一事業を象徴するかのごとき居城を、琵琶湖を臨む安土の地に建築することを決意する。設計及び現場の総棟梁に、数十年に渡って才気を評価してきた熱田の宮大工・岡部又右衛門が任命された。
「三年で建てろ!」
信長から直々の厳命を受けた又右衛門は、妻や娘、門下の大工たちに支えられながら徐々に築城を進めていく。巨大な城を支えるための主柱(大通し柱)には、これまでにない檜の巨木が必要だと判断した又右衛門は、理想の材木を求め敵方・武田領土、木曽上松へと分け入っていくのだった。
映画『火天の城』は、城の建築、中心となるのは宮大工という地味な素材ながら信長と又右衛門の絡み、様々な困難、家族との葛藤・・・などを描き、地元びいきも手伝ってなかなかおもしろく見終えました。
『探偵ナイトスクープ』9月11日の顧問は滋賀県知事、映画の宣伝に一役買うというチカラの入れようです。
そこで、安土城です。 滋賀県のほぼ中間、琵琶湖の東岸に張り出す安土山の山頂にその城はありました。 当時の建築様式とはかけ離れた八角形の伽藍とその上に配置された大きな天守閣は、その後の日本の築城に強い影響を与えたとされます。現在は琵琶湖の埋め立て工事で安土山は湖岸に接してはいませんが、当時ここは上杉謙信への警戒のためと琵琶湖を船で渡り上洛するための地として重要かつ最適な土地だったのです。
わたくし、安土山へは過去に何度か登っていますが、改めて又右衛門の視線で眺めながら登りました。
びえ~っ、この石段、きつい・・・。
大手道を登り始めるとすぐ右手に前田利家邸跡、左手に羽柴秀吉邸跡、う~ん秀吉の邸の方がちょっと大きいかも、でも日当たりは利家の邸の方がよさ気であります。
森蘭丸邸跡、信長の甥である織田信澄と隣り合わせです、ちなみに信澄の妻は明智光秀の娘。
蘭丸は、ドラマや映画では眉目秀麗な少年として信長の寵愛を受けた小姓とのイメージが定着していますが、蘭丸の父親が若くして戦死したため、信長が父親代わりとなり可愛がっていたとの説もあるそうです。
信長廟、二の丸、本丸跡などを経て石段を登ること30分ほどで、やっと山頂の天守閣跡に辿り着きました。 案外狭いです。ここに大きな天守閣が建っていたのです。
鬨(とき)の声をあげるれいち、歴史好き。
お天気がいいので琵琶湖がよく見えました。
築城からわずか3年後、信長は家臣明智光秀の謀反により本能寺で自刀して果てます。そのすぐ後、安土城も火災のため焼失して現在に至っています。信長の自由奔放な生き方を象徴するかのような城は、かくもドラマチックに消えてなくなったのです。
本能寺の変に関しては・・・ 光秀の単独犯行説には異論が多く、備後へ追放された足利義昭による怨恨説、朝廷黒幕説、秀吉説、家康説・・・など、どれも興味深いものがあります。また信長自身の遺体が見つかっていないことから信長生存説もあるそうで、とってもわくわくする時代です。
紅葉には少し早い、湖国の秋の一日でした。
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コメント
こんにちは^^
れいちさんは歴史好きなんですね。
戦国マニアにはいいところにお住まいだなあ、と。
昨日は織田家の直径子孫の
泣き虫坊やのフィギュアスケート見てました。
彼のおっかさんはウッカリ桔梗の花を買ってかえって
お姑さんに
「明智さんちの家紋の花なんぞ買ってきて!」と怒られたんだそうで。
う~~ん、凄いっす。
若いころ時代小説をいろいろ読んだもんですが、
山岡荘八さんの「織田信長」好きでした。
司馬遼太郎さんの「国盗り物語」の信長さんと
どう違うのか、今なら分かる様な気がしますが
本を読む元気が無い年寄りです。たはっ・・・
そうそう、反町くんが信長やったとき
80くらいのおじいちゃんが寄ってきて
「いままで生きてきて、アンタの信長が
一番良かった!」と言ってくれた、という
エピソードを披露していましたが
私もけっこう好きでした、「利家とまつ」ね。
投稿: miyuki | 2009年10月19日 (月) 13時28分
安土の隣、近江八幡に住む ふじ です。
安土の山のてっぺんから、実は僕ん家が見えるんやで。
ほら、南西の方角に
さんぜんと輝く、安土城に負けないぐらいの大邸宅が見えるやん?
それが僕ん家だけど、気付かへんかったかなぁ~~?
投稿: ふじ | 2009年10月19日 (月) 18時59分
miyukiさん
そうです、日本史好きです。
山岡荘八、司馬遼、いいですね、わたしの好きな両雄です。
わたしの住むこのへんは、戦国時代を語るには困らないほど史跡があります。
しかし、時代はさかのぼって・・・
万葉集に額田王が歌った
あかねさす紫野行き標野行き 野守は見ずや君が袖振る
とあるこの舞台は蒲生野というところ、滋賀県の東近江です。
ああ、今は天智天皇の妻なのにその弟である前夫の大海人皇子から求愛される額田王・・・
えっ?
何が言いたいのって?
歴史ってロマンだなあ・・・ってことだったかな。
明智の紋は水色桔梗でしたね。
そうですか、今でも胸にいちもつもふたもつも持ってらっしゃるんですねぇ。
そりゃ、安土城が今でもあったらここら辺は首都になっていたかもしれないと思わないでもないですけどね。
その昔、井伊直弼が安政の大獄で切腹させた吉田松陰のお墓へ、最近彦根の市長がお参りして許しを乞うたんですよ。
お供はもちろん・・・ひこにゃんで~す
投稿: れいち | 2009年10月19日 (月) 21時40分
ふじさん
山頂からそちらを眺めたら、八幡山のロープウェイと豊臣秀次のお寺が見えましたが、ひょっとしてそれがふじさんのおうちでっか?
あのお寺には宝塚を退団した尼さんが住んでらっしゃると聞いたけど、ふじさん元ヅカの乙女なの?
でも、ガレージにコーヒーの空き缶並んでなかったぞ。
冗談はおいといて・・・
安土城址は結構な人手でにぎわっていました。
映画効果かなぁ・・・
駐車場はほぼ満杯、本丸跡でお弁当食べてる人とか、二の丸跡で昼寝している人などいました。
いいところでした。
投稿: れいち | 2009年10月19日 (月) 21時50分
れいちさん、最近お出かけが多いですね~
今回も、B男さんとご一緒ですか?
で、日本史好きって・・・ウリB男と話しが合うかも・・・
社会科のセンセイの資格、持ってるくらいですから・・・って、他にもナンかエロんな資格、持ってるみたいなんですケドね~
(私と違って、勉強好きなので・・・)
で、石段がキツかったって・・・例の足やせマシンは続いてますか~?
あっそうそう・・・娘の旅行中は、お泊りで「ZED」にイキましたよん
投稿: mojo | 2009年10月20日 (火) 00時38分
安土城は中学のときの遠足で行ったっきりですねぇ。
秋の一日、紅葉見物も兼ねて行ってみるのもいいかもしれない。
それにはまず映画を観なくっちゃね。
あでも、足腰が持つのかが心配だ。。。
投稿: 湖知流 | 2009年10月20日 (火) 16時59分
mojoちゃん
そちらこそなかよくお出かけしてるじゃないっすか
で、そのB男さん社会科の先生?
見えな~い
ど見ても、保健体育っすよ。
しかも体育館じゃなくてグラウンドで球技とかやりたがるセンセイ、っふふ。
わたし、地理、政経、倫理とかは嫌いで、ひたすら歴史、しかも日本史限定のファンです。
授業中横道にそれて、その時代の隠れたエピソードを披露してくれる先生が好きでした。
足痩せマシーン?
内モモ筋肉増強マシーン、ほぼ毎晩続けてますよ。
顔面ころころとセットです。
山の石段登るの、心臓がバクバクしてしんどかったけど、そういえば・・・足は比較的しっかり歩けたような気がします。
>ZED
これってTDRにできた劇場で?
予告編や舞台裏を紹介している番組をチラッと見ました。
すごいスケールと美しさですよね?
・・・ってことはそこらあたりにお泊り だったのかな?
投稿: れいち | 2009年10月20日 (火) 21時45分
湖知流さん
中学生のときの遠足でしたか・・・
わたしは高校生のときの遠足でした。
JRの安土駅から歩いたんですが、すごく遠かった印象が・・・。
大手道も今のように整備されてなくて、ごろごろと石が転がる狭い道でした。
紅葉見物もいいけど桜もいいんですよ。
ただ、夕方になると回りの樹木が覆いかぶさってきそうでちょっと怖い・・・。
落武者が出てきそうな気配。
よく晴れた、冬以外の季節の昼間ににどうぞ
ああ、映画も見てみてね。
あまり大きな盛り上がりはありません(えっ?)が西田敏行、渾身の演技です。
意外な人が秀吉をやってて、え~~~となりました。
投稿: れいち | 2009年10月20日 (火) 21時54分
「探偵ナイトスクープ」この日のネタは、「ヒルに血を吸われたい」のみ、記憶にありました。知事さん、お出ましでしたのね…残念。
(ちなみに我が家の「TOP of 探偵さんネタ」は、「アイヌの涙」と「爆発たまご」です。関係ないか)
山城は山自体が要塞なので、天守は意外に小さいのですね。
この山の中に、家臣の家もあるのですね。大変な生活だわ。
城と言えば、何をおいても「姫路城」でしょう!美しいです!
でも、45年ぶりの修理のため(今回はしっくい壁の塗り替え、傷みの激しい軒・ひさしの修理、屋根瓦の吹き替え、耐震補強など)、今月から覆い(素屋根)がかけられます。
5年ばかり、美しい姿は見られなくなりますが、素屋根内部に見学スペースができるそうです。近くで見られない上層部の外観や、修理の様子など、普段は見られないものが見られますので、お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。な~んてね。
投稿: みや | 2009年10月21日 (水) 00時25分
あ~ん 関西のお城の話題は、じぇんじぇんだめですぅ…
電話で自分の名前の漢字を説明するとき、「優秀の秀です」と言うのをB男くんが聞いて、「優秀?そりゃあ、恥ずかしい。“秀吉の秀”とい言えばいい」と言われました。
で、試してみたんですけど、「秀吉の???」「明智光秀の秀です…」となって、ホントかえって手間がかかるようになりました。B男君てば、ずれてるぜ。
って、なんの話でしたっけ
投稿: 秀子 | 2009年10月21日 (水) 00時48分
みやさん
あれ~?
わたしもこの日のネタでは『ヒルに血を吸われたい』しか記憶にないわ。
ずっと腕にヒルをくっつけてたら細いヒルがまん丸になった女性しか覚えてない・・・
知事はなかなか気の利いたコメントしてたけど、あとの二つのネタは・・・寝てしまったのかなあ
わたしの 「TOP of 探偵さんネタ」は
『関西の人はパスナスピロシキの歌が歌える』
『関西のおばあさんは、食べ物では何が好きですか?と聞くと、何でも食べますと言う』
のふたつです。
でも『バクハツたまご』もわろたなあ
近江八幡から福井まで自転車をこいでカニを食べに行ったというネタに出演したのは、わたしの知り合いです。
姫路城はむか~しに行きましたが、やっぱり白いお城は品があってきれいですね。
お色直しが終ったら行ってみましょうかねえ。
しおみ饅頭も大好きだし
(やっぱり食いネタかい)
投稿: れいち | 2009年10月21日 (水) 21時51分
秀吉の秀がつく優秀な秀子さん
関東には大きな千代田のお城がありますが、あとは明治維新で取り壊されたり、第二次世界大戦の空襲で焼けてしまったりしてほとんど残ってないそうですね。
みやさんのお膝元の姫路城とうちが別荘のように慕っている井伊直弼の彦根城は、当時のまま残っているお城として外国からの観光客に人気です。
お城の周りにはひこにゃんがうろうろしていて、一緒に写真を取ってもらおうとお願いすると、めっちゃ可愛いポーズをとります。
中に入っている人は日々変わりますから、ひこにゃんの人格というか猫格も統一しておかねばなりませんね。
この週末、歴史ウォークに参加します。
12kmも歩くんです、ちょっと念入りに内モモ筋増強マシーンやりまっさ
投稿: れいち | 2009年10月21日 (水) 22時04分